From KSRG ✰「神の言葉 [聖書] は とこしえに残る」(4)

《神の言葉[聖書]はとこしえに残る》(4) [聖書を理解する上での補足情報]


⬜ 先回までの内容としては、
旧約聖書が どのようにして聖典として認定されていったのか、ざっと説明ではありますが、お話することができました。


ですから、西暦 一世紀 当時
の人々にとっての 聖書 と言うのは 旧約聖書だったということです。


では、今回の内容に入っていきたいと思います。


それで 今回は まず、イエス・キリストの 実例、模範 から お話していきたいと思います。


言うまでもありませんが、イエス・キリストは 布教を開始された頃には、旧約聖書 全巻を正しく解釈されていました。


その事を示す いくつかの実例を見て行きましょう。



まず、マタイによる福音書の4章を見ると···


エスは み霊 つまり聖霊に導かれて、ある荒野で 悪魔の誘惑にあったことが 記述されています。


4章 3節で、悪魔は
「 もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい 」
とイエスを誘惑しました。


すると イエス申命記 8章 3節を 引用し
「 人は パンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言葉で生きるものである。 」と書いてある。

と返答しました。


もしよろしかったら、後で申命記 8章 3節をご覧下さい。


そして 悪魔は、今度は、イエスを神殿の頂上に連れて行って、

「もし あなたが 神の子であるなら、下へ飛びおりてごらんなさい。『 神はあなたのために み使いたちにお命じになると、あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でささえるであろう』と書いてありますから 」


このとき 悪魔は
詩編 91編 11·12 節 を 間違った仕方で適用し、イエスを誘惑しました。


すると、イエス申命記 6章16節を引用し、
「 主なるあなたの神を試みてはならない 」
とまた書いてある。

と、そのように返答しました。



最後に、悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華とを見せて

「 もしあなたが、ひれ伏して わたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう。」

悪魔はイエスが自分のこと、悪魔を崇拝するなら、この世のすべてを あなたに あげようと 誘惑したわけです。


しかし、それに対して 10節で イエスヨシュア記 24章14節を引用し、

「 サタンよ、退け。『 主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」

と、このように返答しました。


( これら、イエス、また悪魔が引用した聖句もよろしかったら ご自身でも ご確認下さればと思います。)


この やり取りを見ると分かりますが、イエス旧約聖書から それらの箇所を引用して答える際に一字一句、書かれてある通り 引用したのではなく、

それらの聖句の原則となる、重要なメッセージを 的確に、自分の言葉で
引用した、ということです。


では、別の例も見ていきましょう。

これは 人々を教えられた時のことです。


ルカによる福音書 11章 11−13節を見てみますと、
    

「 あなたがたのうちで、父であるものは、その子が魚を求めるのに、魚の代わりにへびを与えるだろうか。卵を求めるのに、さそりを与えるだろうか。
このように、あなたがたは悪い者(不完全な人間の親の意)であっても 自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」


このように人々を教え、励まされたわけですが、

エスはこれらを、自分の考えだけで、独断で話したのでしょうか。


実は イエスは ここで、
イザヤ書 44章 3節を 引用し、 その正しい解釈を 自分の言葉で(この場合は例えを用いて)先ほどのように話したわけです。


では、イザヤ書 44∶3 を実際に見てみましょう。
    

「 わたしは、かわいた地に水を注ぎ、干からびた地に流れをそそぎ、わが霊をあなたの子らにそそぎ、わが恵みをあなたの子孫に与えるからである。」


エスは、このイザヤ書の聖句から、それとは全く違う表現で、しかも、もっと分かりやすく


特に この
「·····わが霊をあなたの子らにそそぎ 」と言う この言葉が、聖霊のことを指している ということを 付け加え、そして 例えを用いて

天の父は 求める者には聖霊を与えて下さる、また与えたいと望んでおられる という 確信がもてるように、分かりやすく教えられたということです。



では、もう一つ 例を見ていきましょう。


ルカによる福音書 19章 37節からの部分を見ていくと

イエス・キリストが当時の メシア として 勝利の入城をされた時に、群衆はイエスを受け入れてヤハウェを賛美していたわけです。

すると、39節で
そこにいた パリサイ人 たちが イエスに対して
「 あなたの弟子たちを おしかり下さい 」と言ったわけです。


それに 対して イエス

「 あなたがたに言うが、もし この人たちが黙れば、石が叫ぶであろう 」

と、このように言われたんです。


この時のイエスの答えは 独自の考えだったのでしょうか。


実は、この時も イエス旧約聖書のある預言を引用しておられました。

ハバクク書 2章 11節 には こう書かれています。
「 石は 石がき から叫び、梁(はり)は建物から これに答えるからである。」

この聖句を引用したわけです。



今回は 数例 挙げた だけですが、

イエス・キリスト旧約聖書の中の理解の難しい表現を、分かりやすく解説した箇所は 他にも まだまだ たくさんあります。


それでも 実際には、イエス・キリストが語られた言葉は、西暦一世紀には まだ 聖典として認定されては いなかったんです。


····それでは、イエス・キリストの昇天後、弟子たちはどうだったのでしょうか。

また、弟子たちの書いた 数々の手紙とされているもの、預言については どうなんでしょうか。


もちろん それらも、その時にはまだ聖典としては 正式に認定されてはいませんでしたが、その当時の弟子たちの中には、福音書や、手紙、預言 から益を受けていた人たちも いました。


では、次回から それらのことも含め、現代の我々が 手にしている聖書、そして、将来における聖書の話についても お伝えしていきたいと思います。


◽尚、このシリーズは、今日において 14万4千人として 仮選別されている者たちを、ヤハウェが、どのように教育し、養って下さっているのか、You Tube上で 話せなかった内容も お伝えすることが出来ればと考えておりますので、引き続き このシリーズも最後まで お読み下さればと思います。


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