From KSRG ✰《本日のバイブルメッセージ》(8)No.1

《 本日のバイブルメッセージ 》


❑ 今回は、イエス・キリストの語られた 終末預言の一つに 注目したいと思います。



マタイによる福音書 24章14節、

エスはこのような預言を残されました。

「 そして この御国の福音は、すべての民に対して あかしをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。
そして それから最後が来るのである。」


この中を見ると、
「 この御国の福音」つまり、
ヤハウェからの良い たより は、すべての民に対して、証しを するために、全世界に 宣べ伝られるであろう とあり、

···· それから最後が来るとありますが、


これは 全世界の 一人一人 全て もれなく 知らされてから、という意味ではありません。


ここで、‘’ すべての人に ‘’ ではなく、‘’すべての民に‘’ 、と訳されていることに お気付きでしょうか。

この、‘’民‘’ と訳されている 古代ヘブライ語は、
基本的には、複数の人々で構成されている集合体のことであり、個々の人を指す言葉ではありません。

また、興味深いことに、
現代ヘブライ語では、それぞれの国に対応する人間の集団を まとめて指す場合に使われる言葉が 使用されています。
( ※ ちなみに、新約聖書は、古代ギリシア語 コイネーで書かれましたが、マタイによる福音書だけは、原本は古代ヘブライ語で書かれ、その後の写本は古代ギリシア語 コイネーに訳されました。その際、古代ヘブライ語と ほぼ同じ意味の 古代ギリシア語で この部分が、翻訳されたということです。)

そして、もう一つ 興味深いこと として、新改訳聖書では、すべての民族 と訳されています。
民族というのは、言語、人種、文化、歴史的運命 を共有し、生活状態を一つにする人間集団のことです。あるいは同族意識によって、結ばれた 人々の集団と定義されています。

そのように考えると、‘’民‘’(新改訳では民族)と訳されているのは、日本語では、最もふさわしいと言えるかもしれません。


ですから、
‘’すべての民に対して あかしをするために、全世界に宣べ伝えられる····それから最後が来る···‘’

と言っても、
繰り返しになりますが、
全世界の 全ての人に 福音が伝えられる ということではありません。

でも そうなると····、
そのような福音を耳にする機会もないまま、何も知らずに亡くなってしまう人もいるではないか、
神は公平な方ではないのか、という 疑問が生じるかも知れません。

そのような 質問に関する答えは、
使徒行伝 24章15節に 次のように書かれてあります。
   ⇩

「 また、正しい者も 正しくない者も、やがてよみがえるとの希望を、神を仰いでいだいているものです。この希望は、彼ら自身も持っているのです。」


つまり、今の期間に 御国の音信を聞く機会もなく 亡くなった人々 や、ハルマゲドンまでに亡くなる人々でヤハウェに記憶されている人たちは、新しい地上で復活し、再教育を受けるということです。



それで、もう一度 マタイによる福音書 24:14 に戻りますが


「 ··· 御国の福音は、すべての民に対してあかしをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。」

と言う、この言葉は、

全世界の全ての人に 一人残らずという意味ではなく、
一人一人の心を読まれる、ヤハウェ が選別したい(その可能性があるとみた人)には、福音は届くと考えられます。
( ※ なにかしらの例外はあるでしょう。)

そのように、世界的規模で福音は伝えられると言うことです。


結論として、世界中の 幾十億 という、個々の人々 すべてに、福音が伝えられなければ、‘’最後‘’ つまり 終わりが 来ない という意味ではないということです。


これらのことを示す 聖書的な根拠を、次回のバイブルメッセージで、
ヤハウェが、預言者に語られた言葉から
イエス・キリストが語られた別の預言から
パウロの手紙の中から

聖書的根拠を示したいと思います。


現在、「 神の言葉[聖書]は とこしえに残る」シリーズの更新に少し お時間をいただいております。(なにぶん、深い内容の故、ご理解頂ければ幸いです。)

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